クラシックギターの材料・・・ [ギター雑話]
ギターの裏板が単板か?・・合板か?
1つは簡単な見分け方はギターの裏板・サイド板を確認するにはサウンドホールの中を覗いて
中央の縦の添え木の有無で凡そ分かる。単板は添え木の上にラベルが貼ってあります。
即ち縦の添え木が有るのは裏板の単板、添え木の無いのが合板となる。
近年はインチキの添え木を付けて合板を単板に見せかける偽物ぽいギターも有ります。
2つ目の見分け方は裏板塗装面の木目の模様をみて、内側の裏板と同じ場所の木目が有っていれば単板。
木目は合わないのは合板になる。これも見せかけの貼り合わせ。一見単板と勘違いしやすい。
トップ板の合板と単板はサウンドホールの円周をみて木目が内側に入っていれば単板と見てます。
合板は木目が内側に入っていません。
自分の現在あるギターで確認してみましょう・・・
1本目は・・1970年の中出坂蔵製作(トップ:松、サイド・バック:ローズウッド)
表面バックの木目と裏面バックの木目はあっている。縦添え木の上からラベルが貼られている。
これはバック&サイドとも単板です。トップのスプルースも単板で、このギターは総単板です。
2本目は西野春平製作2011年(トップ:松、サイドバック:インディアンローズウッド?・・)
一度製作者から私の使用するギターの材質を聞いたが、記憶が薄い。
トップはドイツ松と聞いた記憶。
バックサイドの材質は記憶が薄くてハッキリしません。
表面バックの木目と裏面バックの木目はあっている。縦添え木の上からラベルが貼られている。
これはバック&サイドとも単板です。トップのスプルースも単板で、このギターは総単板です。
3本目は黒沢澄雄製作2000年 (トップ:松:サイド&バック:ハカランダ)
表面バックの木目と裏面バックの木目はあっている。縦添え木の上からラベルが貼られている。
これがブラジアンローズウッド・ハカランダとなる。「
これはバック&サイドとも単板です。トップのスプルースも単板で、このギターは総単板です。
4本目はYAMAHA C-250 Model (トップ:杉 サイド&バック;パリサンダー)
バックは表面の木目模様と裏面の木目模様が同じ場所で合致しません。
これは表面をパリサンダーを貼り付けたラミネート加工の合板ではないか?と思います。
(マダラカスローズウッド) 縞模様は綺麗に出ているギターです。
縦の添え木は見せかけで、一見単板にも見えます。恐らくサイドバックは合板でしょう・・
この手の楽器は見分けにくいですね。トップは単板と思います。
間違っていたら御免!
5本目は無名ギター(年式&製作者など詳細不明)(トップ:杉、サイドバック:ニューハカランダ?・)
表面バックの木目と裏面バックの木目はあっている。縦添え木の上からラベルが無し(無名の影武者)
これはバック&サイドとも単板です。トップのシダーも単板で、このギターは総単板です。
無名ながら作りの良いギターです。(サイドバックはニューハカランダではないか?・・・・)
ヘッドは洒落た梨地彫で素敵ですね。(梨地彫と呼ぶのか?です。)デザイン凝ってますネ。
ローズウッドと言っても多種多様です。
*インディアンローズウッド=インド・ネパール・パキスタンが主な原産地。
別名はインド・ローズ紫檀でギターに多く使用されている。
*ブラジリアンローズウッド=ブラジル原産地。
別名:ハカランダまたはジャカランダと呼ばれているものでギターの最高級材であります。
*ホンジュラスローズウッド=原産地はホンジュラス
中南米で採れるインディアンローズに迫る高級材です。
別名はニューハカランダ 特徴は独特な縞模様で比較的に高級ギターで使用される。
*マダガスカルローズウッド:原産地はマダガスカル/東インド。
ブラジリアンローズウッドに次ぐ高級ギター材です。
別名はパリサンダー本紫檀でマダラスカル島で採れる美しい縞模様の入ったもので値が張ります。
以上が主だったローズです。
次の写真はお部屋のインテリア用として買った合板ギターです。
ベニヤ板の様な訳わからない材料でギターバック裏面は縦の添え木がありません。
ギターとしての価値も無く、音も期待できません。
お部屋の飾り、喫茶店やクラブの店内のインテリアには丁度良いです。
壊れても損のない二束三文ギターです。
我が家のインテリアギターです。綺麗でしょ❣・・・(バークレーギター:完璧な合板)
高級ギターは塗装からも違います。セラック塗りか? ピストル吹付け塗りか?
塗装のやり方次第で音の質がかなり左右されると思います。
兎も角、高級ギターは部品(糸巻、ロゼッタ、ヘッド、ブリッジ、淵取り、ナット、サドル)全て高級!
材質(表面板、サイド&バック板、ネック,指板)
など高級材で良い品質のものが使用されているのは事実です。
ギターも手工品と普及品が有り、
近年量産型は分業の機械加工品であたかも手工品と名乗るギターが出ている気が致します。
舶来の有名なスペインギターでさえも、
名ばかりギターで中味は機械加工でギターを作り工程別で分かれて作業している。
いっぱしにサインを入れている。このサインも印刷ラベルです。
本来の手工ギターと違う気がしてなりません。
本来の手工ギターは全ての工程を手作りで一人で製作するイメージと思っています。
多少はお弟子さんに教えながらの手作りもあると思いますが、これが私のイメージしていた手作り。
今は機械が有るから多少は機械加工も有るが分業の工程分けは手工ギターではありえないと思います。
私は手工ギターとして新品で依頼発注したギターは今現在1本しか持っていません。
当時は直接工房を見てきましたが完全完璧な手工ギターの製作工房でした。
あとは舶来ギターと日本製のギターを交換したギターが1本はハカランダ総単板です。
後の残りのギターは全てオークションで仕留めたギターです。
・・・・・
オークションで落札したギターの本数は可也の本数です。
これは遊びと言うか? オークションギターの楽しみ方で一つの趣味でしょう・・
ボロギターを極力低い値段で落とすのですから、欠陥ギターは何処かに存在しても不思議でない。
その欠陥を修正する面白さを楽しんでいるのです。
このオークションもう辞めようと思っても、お宝求めて遊んでます。
眠ったギターを甦らして、また活き帰らせるのですから、ギターにとっては有難いはずです。
いつか夢のギターに出会えるでしょう。。
昨日は1910年のハイメ・リボーのギターが27万円で落札されたみたい。
私も無理承知で入札したが、終了日には値がUPし、これは諦めました。
本物ならお宝かも?・・レプリカ?なんてないと思いますが、・・・
有名なリヨベートやドミンゴ・プラトなどもハイメ・リボーを愛用したとか?書いてありました。
ラミレス辺りは値が張るが、あのギターはピンからキリまで有ります。
製作職人は多々いるようでラベル見ただけで気持ちが言っちゃいますねぇ~・・あぁ~欲しいです。
サインで騙されたり、ラベルの名前で夢中になると大金をはたく事になる。
皆さんよくやるな~と感心しています。私のは子供のおこ使い程度で楽しんでます。
ですからボロでも修正して良くはしています。
女房にボロギターを集めていると叱られます。
暫くオークションはストップ! 中出坂蔵も手に入ったし・・・満足也!!
70年代の中出坂蔵ギター・・不具合箇所ありの為、只今修正中です。
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